初めての方へ 無料相談はこちら
面談はこちら 無料相談受付中

0120-509-120

受付時間9:00-18:00(土日祝・営業時間外のご希望の場合は 要相談)

保証債務の相続

相続放棄に関連して問題となるのが、「保証債務」です。

被相続人が主債務者(借金をした本人)となっている借金については、借用書(金銭消費貸借契約書)が残っていたり、たとえ借用書が残っていなくても、金額が大きければ不動産などを担保に入れるため、不動産登記簿謄本からその存在を確認することなども容易です。

しかし、被相続人が他人の債務を連帯保証していた場合には、主債務者の金銭消費貸借契約書に連名で署名したのみで、保証人は契約書のコピーをもらわない場合も多く、被相続人から「私は○○の連帯保証人だ」と話を聞いていない限り、相続人はなかなか知ることはできません。

連帯保証債務の存在を知らずに相続してしまい、何ヶ月あるいは何年も経ってから、主債務者が破綻したことを機に、突然相続人に請求が来ることがあり得るのです。

相続後に保証債務が発覚した場合

債務が全くないと誤信していたために、「相続の開始があったことを知ってから3ヶ月」を経過しても相続放棄の手続きをとらなかった場合には、その誤信をするについて相当の理由があると認められる場合にのみ、例外的に、債務の存在を知った時(例:債権者からの督促状が届いた日)から3ヶ月以内に手続きをすれば、家庭裁判所で相続放棄が受理されることになります。

ただし、この場合、家庭裁判所で相続放棄の申述が受理されても、債権者が「当該相続放棄の申述は、期間経過後になされた無効なものである」として争ってくる可能性は否定できません。

たとえ家庭裁判所で相続放棄の申述が受理されていても、相続放棄の有効性は最終的には訴訟で決まりますので、債権者からの訴訟提起により、内容によっては相続放棄が無効とされる可能性もあるということを頭に入れておく必要があります。

相続放棄が認められず、保証債務を相続してしまった場合、資力でまかなえる額であればいいですが、ご自分の資力を超えた多額の債務を被ってしまうと、債務整理手続に拠らざるを得なくなってしまいます。

この記事の執筆者
上川司法書士法人・行政書士事務所 代表 上川信之
保有資格司法書士・行政書士
専門分野相続・民事信託・不動産登記・商業登記
経歴2003年:上川司法書士事務所 設立
専門家紹介はこちら